マラケシュの新市街・旧市街を歩き回り、ジャマエルフナの屋台で食事をする

海外旅行Riad House13, マラケシュ, モロッコ, 海外旅行記

2012/02/12 – Marrakech, Morocco
【2012年2月12日為替レート】1 MAD = 9.20185 JPY

マラケシュ・メディナの夕焼け

成田空港からカサブランカに到着し、紆余曲折を経てマラケシュのRiad House13まで到着した翌日。2日目は新市街と旧市街を歩き回り、ジャマエルフナ広場の食堂や屋台でお腹いっぱいモロッカンフードを食べた。

2日目・朝

グッドモーニング、マラケシュ

前日は移動でかなり疲れていたので、2日目の朝は遅めに起床。Riad House13で朝食を食べた。

朝起きて中庭に行くとスタッフが食事を用意してくれる。メインは甘めのホブス(モロッコパン)とオリーブオイルやジャム。付け合せにチーズ、ゆで卵、シナモンのかかったフレッシュなオレンジだ。これに加えて、ジャマエルフナの屋台でオレンジジュースを飲むのがマラケシュ滞在中のルーティンだった。

食事のあと、猫や犬と遊んでから身支度を整える。昨日の夜に暗い路地で子どもたちに追いかけられた嫌な記憶から、ずっと宿に閉じこもっていたい気持ちが腹の底にズンと鎮座するが、意を決して街歩きへ。

無形文化遺産と、すてきな迷い道

マラケシュ旧市街の路地裏

モロッコの旧市街は、広場を中心としてそこから迷路のように路地が広がる。逆に言えば、広場の位置を把握しておけば、どんなに迷っても方向感覚が取り戻すことができるのである。この日はマラケシュ街歩きの第一歩として、まずはRiad House13から路地を抜け、メディナの中心であり無形文化遺産にも登録されているジャマエルフナ広場へ向かう。

メディナの路地は狭く、ロバと荷車、原付バイクがひっきりなしに往来する。治安の悪さや危険を感じることはないが、排ガスや汚水の臭いが気になる場所もある。聞いたところによると、2011年ごろから原付バイクに乗る若い層が激増したらしい。むかしはもっと交通量も穏やかだったとか。

メディナを歩いていると、案内役を名乗り出る老人や、「このペットボトルの水はタダだよ、君にあげよう!」と話しかけてくるおじさんが現れた。MOTHER2みたいで楽しい。

ドット絵・MOTHER2風のキャラクター

「タダで水あげるおじさん」

ジャマエルフナ広場にいて、無料でペットボトルに入った水をくれる。受け取ると、「水はタダだが、あなたに水をあげたという優しさに対して、いくらか支払ってほしいんだ」と言って、10DHくらいのチップを欲しがる。

ドット絵素材:http://kou.ave2.jp/material/index.html

2日目・昼

ランチは地元の食堂で

昼食は、ジャマエルフナ広場近くの安い食堂へ。地元民がテイクアウトしているのが美味しそうだったので近づくと、「食べていくか!?」という感じのことをフランス語で聞かれる。1階が通りに面したオープンキッチンとなっており、地下が食事をするスペースのようだ。階段を降りていくと、別の街から来たであろうモロッコ人が食事をしていた。

マラケシュ・メディナで食べたグリルチキン

食事の内容はトマトのサラダ、肉のスパイススープ、サフランライス、グリルチキンにフライドポテト、ホブス(モロッコパン)。正確な金額は覚えていないが、けっこう安かった。しかし、とにかく量が多すぎる。店員に話して、持ち帰りの容器をもらったほうがよかったな。

食べている途中に、別のテーブルで食事をしていたモロッコ人女性と目があった。彼女はまさに、他の客が残していったペットボトルの水(有料メニュー)を、自分のテーブルに持ってくるところだった。一瞬だけ間があいて、ニコリと恥ずかしそうに笑う。

蛍光灯で照らされた壁の青さと、彼女のきれいなヒジャブは、6年経った今でも記憶にはっきりと残っている。

ちょっと失礼、新市街

翌日はエッサウィラへ行くと決めていたので、観光がてら新市街のCTMバスカウンターまで行ってみることにした。ジャマエルフナ広場から少し歩いて、マラケシュ駅行きのバスに乗りこむ。タクシーよりもはるかに安い値段で移動ができるが、乗り場や行き先などを覚えるには2~3日では足りないかもしれない。

マラケシュ駅

新市街はメディナと違い、ブランドショップやマクドナルドが立ち並ぶ近代的な町並みだ。さすが、モロッコ第4の都市だけある。駅舎や駅前広場も、じっくり眺めれば異国情緒と機能性が美しくかみ合っていて、柔らかい風の吹き抜ける心地よい場所だった。

マラケシュのロイヤルシアター
向かいにあるロイヤルシアターも威風堂々としている

駅舎の脇を通ってCTMのカウンターに行き、エッサウィラへ往復するバスのチケットを購入した。エッサウィラまでは2.5時間で、片道80DHほど。

さて、新市街での用事も済んだことだし、メディナへ戻ろう。

2日目・夜

ジャマエルフナで夕食を

マラケシュ・メディナの宵の口

昼間も人通りの多いジャマエルフナ広場だが、本領発揮は日没後である。昼に出ていたオレンジジュースやCD、ハーブを売る屋台は引き上げ、タジンやクスクスを提供する屋台が所狭しと並びだす。さらに、おもちゃを売る露天商や、ランプを売りに来た隣町の職人、芸人や音楽家が集まり、夜中まで賑わうのだ。

いままで何度も経験してきた「夜」が、マラケシュではまったくちがう姿をしていることに圧倒され、どこで何を食べればいいのかわからなくなってしまった。「千と千尋の神隠し」でいうところの、八百万の神々の世界に迷い込んでしまったような気分だ。

とりあえず、手近な空席のある屋台に座ってみる。

マラケシュ・ジャマエルフナ広場の屋台

スークの商売人たちと違って、屋台の料理人たちは英語をしゃべることができない。隣の人が食べているものや、店先に並ぶ皿を指さして、タジンと煮込み料理をオーダーした。

マラケシュ・ジャマエルフナ広場の屋台ご飯

実にうまい!日本でも高級店より下町の親しみやすい名店を愛してきた自分のことだ、北アフリカの屋台で食べるご飯が嫌いなわけがない。遠い国に来て、言葉の通じない相手に、食べたいものを伝えられたことにも満足感を感じる。昼ごはんを食べ過ぎたので、他の料理を注文できないのが悔しいくらいだ。

飲もう。モロッコビール、Riad House13で

屋台で腹を満たしたあとは、売店でタバコを買ってRiad House13に戻った。寝酒として、一杯だけビールを飲むことに。Riad House13内では、「Speriale」というモロッコビールを買うことができる。

ビールや軽いおつまみも買うことができる。メディナではなかなかアルコール飲料が手に入らないので、寝酒はRiad House13に戻ってから買うのも1つの手段だ。

Riad House13で買ったビールとオリーブ

タバコもビールもすごく好きな味というわけではなかったが、手軽にアルコールとニコチンを摂取できたことに感謝し、その日は就寝。翌日は朝早く起きて、日帰りで海沿いの街・エッサウィラに行く予定だ。

この記事を書いた人
七里ガ浜で笑う筆者

Mediumbuddha

1989年、北海道札幌市生まれのインディ音楽ナイスガイ。

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