夏の夜にすべてのものをまっぷたつ 瓜の香りで正気にもどる
夏の夜に すべてのものを まっぷたつ
瓜の香りで 正気にもどる
いろいろなことに怒り狂っていた夜のこと。まずは腹の虫から落ち着けていこうと、旭川の叔父からもらったかぼちゃを料理することにした。半分はトマトスープの具材に、もう半分はいも餅に。
包丁の切っ先でヘタを取り、開いた脳天にザクッと刃を入れる。物が二つに割れ、あざやかな黄色があらわになるその瞬間、さらっとした青い香りが漂った。
おお、かぼちゃはウリ科だったのか!無言の台所に、個人的な大発見が満ち満ちていく。そこでようやく私は、ままならないアレコレを許してやる気になった。恩赦だ、恩赦。
ようしこの日は、休日にしよう。
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