夏の夜にすべてのものをまっぷたつ 瓜の香りで正気にもどる

エッセイ

夏の夜に すべてのものを まっぷたつ
瓜の香りで 正気にもどる

いろいろなことに怒り狂っていた夜のこと。まずは腹の虫から落ち着けていこうと、旭川の叔父からもらったかぼちゃを料理することにした。半分はトマトスープの具材に、もう半分はいも餅に。

包丁の切っ先でヘタを取り、開いた脳天にザクッと刃を入れる。物が二つに割れ、あざやかな黄色があらわになるその瞬間、さらっとした青い香りが漂った。

おお、かぼちゃはウリ科だったのか!無言の台所に、個人的な大発見が満ち満ちていく。そこでようやく私は、ままならないアレコレを許してやる気になった。恩赦だ、恩赦。

ようしこの日は、休日にしよう。

この記事を書いた人
七里ガ浜で笑う筆者

Mediumbuddha

1989年、北海道札幌市生まれ。ミュージシャン・作家・Webディレクター・ライター。お酒と料理、釣りやクロスバイク、映画に落語が大好きです。

このブログは、甥や姪が18歳になったときに読ませられるような文章を、個人的な経験や記録を絡めて、誰かの力になるように心をこめて書いています。

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2018年11月7日エッセイ