Static-Xの新アルバム「Project Regeneration」が2019年春リリース!来日公演の可能性も

音楽雑感和訳

とんでもないニュースだ。

2014年に他界したStatic-Xのフロントマン、ウェイン・スタティックが残したトラックをもとに、初期メンバーのトニーカンポス、コーイチフクダ、ケンジェイが新しいフルアルバムを制作しているという。さらに、そのアルバムの予約やグッズの売れ行きが好調であれば、来日公演の可能性すらあるらしい。

Static-X新アルバム、「Project Regeneration」

Static X Official “Project Regeneration” Teaser

Static-Xが初期メンバーで新アルバムを制作

2019年にStatic-Xが1stアルバム「Wisconsin Death Trip」のリリース20周年を迎えることを記念して、当時のメンバーのトニーカンポス、コーイチフクダ、ケンジェイが新アルバム「Project Regeneration」を制作している。フロントマンのウェイン・スタティックは2014年に他界しているのだが、彼が生前に残したトラックをもとにアルバムレコーディングを行うという。曲数は12〜15曲と、フルアルバムと呼ぶにふさわしいボリューム。

売れ行きに応じてライブツアーも!

しかも、アルバムの予約やTシャツ・パーカーの売れ行きに応じて、アメリカ、イギリス、日本、オーストラリア、ドイツなどでライブが行われるという。1stアルバムの曲を中心にプレイするようだ。Static-Xはサウンド的にもヴィジュアル的にもボーカルのウェイン・スタティックの存在が大きく、どういったライブになるかはわからないが、これを逃すとStatic-Xとしてのライブはもう見ることができないだろう。

ブックレットに名前が載るチャンス

今回のアルバムは「手書きサイン入りCDアルバム」や「パーカーなどのマーチャンダイズ付きCDアルバム」、「通常版」などバリエーションがあり、予約購入したファンは、「Project Regeneration」のライナーノーツに名前が載るらしい。こちらに関しては、トニー・カンポスが映像で「参加してくれた全員の名前を載せる」と語っており、公式キャンペーンサイトにも同様の記載があるのだが、いつまでに購入すればいいかなどは明記されていない。
※「ライナーノーツに名前が載る」ではなく、「自分の名前が入ったライナーノーツが発送される」ということかも?

豪華アーティストがレコーディングにゲスト参加予定

DisturbedやCOAL CHAMBER、FEAR FACTORYのメンバーがゲスト参加することが発表されており、それに加えて大物ゲストボーカルを迎えることも予定されている。とはいえ、各々が超多忙なスケジュールということで、まだ全員の参加は確実ではないようだ。

後期ドラマーのニック・オシロは関わらないのか?

3rdアルバムから参加のニック・オシロは今回のプロジェクトで名前が上がっていないが、自身のチャンネルでアリアナ・グランデのカバーや、Static-Xの曲をプレイしている。個人的にはケン・ジェイのプレイしていた時期よりも、ニック・オシロ在籍時のStatic-Xに思い入れがあるので、来日するならぜひ彼のプレイを聴きたい。

トリップ・アイゼンも好きだったけど、今回のプロジェクトへの参加は無理だろうな〜。

ウェイン・スタティックの晩年と、妻テラ・レイの死

今回のニュースを聞いたとき、トニー・カンポスのなかでウェイン・スタティックの死について整理がついたというか、片方が他界しているからそういうことはないとわかりつつも、関係性がよくなっているような気がしてホッとした。

ウェイン・スタティックはインタビューで、「2010年のStatic-X活動休止時、トニー・カンポスとの仲はかなり悪かった」と語っている。

“The last couple of tours, we never talked or anything like that. So I made this deal with Tony where I paid him ‘X’ amount of dollars quarterly to use the name Static-X, which I thought was a pretty generous deal. He got a lot of money for doing nothing, for just sitting on his ass doing nothing.”

“Apparently, he [Campos] was really pissed off because I said in some interviews that Static-X were never, like, all great buddies and friends and all that kind of stuff, and we never hung out. So he told me, like, ‘Since you said we’re not friends, then why should I help you out?’ I’m, like, ‘Who gives a f—? It’s business, dude.’ And that’s the truth. We weren’t friends; we never hung out. And there’s nothing wrong with that; there’s a lot of bands like that.”

“The last e-mail Tony sent me, he said he hopes we never have to talk again,” reveals Static. “And I said, ‘Believe me, this is the last you’ll ever hear from me.’ And that’s the way we left. And it sucks. I think it’s sad that things have to end that way. And it happens to a lot of bands … Static-X is done. The end. No more Static-X.”
http://loudwire.com/static-x-breakup/

「最後のツアー2本では、おれとトニーは一言も会話したりしなかったんだ。それでおれはトニーに、3ヶ月ごとにいくらか支払うから、Static-Xの名義を使わせてくれるよう取引したんだ。あいつにとってはいい話だよな、あいつは何もしないで金をもらえるんだから。」

「トニーは、おれが何かのインタビューで『Static-Xは”仲間”とか”友達”とかそんな関係じゃないし、遊んだりもしない』って言ったことに、明らかにキレてるって感じだった。それであいつは『おれたちが友達じゃないなら、なんでおれはお前の手助けをしなきゃいけないんだ?』って言ってきた。それでおれは『関係ないだろ?仕事なんだからさ』って感じで答えたんだ。でも、本当のことじゃないか。おれたちは友達じゃないし、いっしょに遊びに行ったりもしない。でもそれが悪いことだとは思わないよ、そんなバンドたくさんあるんだから」

「トニーが最後に送ってきたメールには、二度とおまえと会話したくないと書いてあった。それでおれは、『マジな話、これが最後の連絡だ』って返したんだ。それで終わりさ。最悪だよな。こんなふうに終わってしまうのは悲しいよ。どんなバンドにも起こりうることだけど…。Static-Xは終わったんだ。終了。もうやらないよ。」

その後ウェインはソロで活動していたが、2014年に複数のドラッグとアルコールを同時に摂取したことが原因で死亡した。それらについて、トニー・カンポスは2015年のインタビューでこう話している。

“It’s unfortunate. I mean, we weren’t friends the last five years of his life. And he just… He went down a path that none of the other guys in the band wanted to go down. You can’t help somebody that doesn’t wanna be helped. And he didn’t wanna hear it from anybody, least of all me. When somebody doesn’t want the help, there’s nothing you can do; you’ve just gotta let them do what they’re gonna do. Unfortunately, the path he went on ended up costing him his life.”
http://loudwire.com/tony-campos-wayne-static-death/

「不運だよ。つまりさ、ウェインが死んでしまうまでの5年間、おれとあいつは友達って感じじゃなかったんだ。それで…あいつはおれたち誰もが行こうとしない方向へ歩んでしまった。助けを求めていないやつを助けるってことはできないんだ。あいつは誰の言うことも、特におれの言葉なんて聞こうとはしなかったしな。助けを求めていないやつには、何もしてあげられないんだよ。やりたいようにやらせるしかない。不運なことに、あいつが行った先には死が待ち受けていたんだ。」

このような経緯があった上で、今回のアルバム制作でトニー・カンポスが再びウェイン・スタティックとタッグを組むのは、とても感慨深い。

また、ウェイン・スタティックが亡くなった2年後、彼の妻のテラ・レイが自殺で他界している。彼女についてはポルノスターだったこと以外なにも知らないが、最愛の人がいなくなったあとも何とか生きのびて、今回の新アルバムを手にすることができたら、と考えてしまった。せめて自分はウェインとテラのことを忘れないでいようと、事あるごとにStatic-Xのことを思い出していたこの数年間。新アルバムの発表で、自分の気持ちも少し報われたような気がする。


Wisconsin Death Trip [Explicit]

この記事を書いた人
七里ガ浜で笑う筆者

Mediumbuddha

1989年、北海道札幌市生まれ。ミュージシャン・作家・Webディレクター・ライター。お酒と料理、釣りやクロスバイク、映画に落語が大好きです。

このブログは、甥や姪が18歳になったときに読ませられるような文章を、個人的な経験や記録を絡めて、誰かの力になるように心をこめて書いています。

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2018年12月5日音楽雑感和訳