【サンプル音源あり】DIY ・ 低予算でバンドのレコーディングをする⑨【アコースティックギター録音】
楽器オケの録音も最後、アコースティックギターのレコーディングだ。マイクとラインの2本録りをする。
使用機材
タカミネのエレアコ
Takamineのエレアコを部屋で録音。どうやら長渕剛が使っているシリーズらしい。
ボーカルブース(クローゼット)に入ってもらって録ることも考えたが、狭い中だとプレイに支障が出そうなので却下。ベッドに座り、ピックでガシガシ弾くスタイルに。
マイク録り&ライン録り
マイク録り
サウンドホールよりややブリッジ寄りをSHURE SM57で狙う、ほぼセオリー通りのやり方。アコギのマイキングも繊細かつ正解がないので、無限地獄・宗教戦争が繰り広げられている。ドツボにハマりそうなので、深く考えず、ダイナミックマイクでサクッとマイキング。
エフェクト・EQなしでこんな感じ。
パンチがある音だが、これだけだとバンドの中だと埋もれてしまうのでEQやコンプでかなり持ち上げる必要がある。
ライン録り
前回のシングルでは、レコーディングエンジニアはコンデンサーマイク一本に加え、ラインの音も拾っていた。それに習って、ライン入力も録音しておく。アコギプリアンプを持っていないため、どれだけラインの音が使えるかはわからないが、インターフェースのインプットチャンネルが空いているのでやってみる価値はあるだろう。
エレアコは、ラインだけだとシャリシャリの薄いサウンドだ。シュミレーターやプリアンプで肉付けが必要だが、今回はマイク録りの補正用なので、そこまで凝った編集は必要ないと感じている。
ミックス
このマイクとラインを混ぜると、EQやコンプに頼らなくても良い感じに前に出てくるサウンドになる。エフェクト・EQなしでこんな感じの音。
以前、レコーディングエンジニアに「まずはレベルとパンを整えて、それでもダメならイコライザー。コンプをいじるのは最後」と教えてもらった。素人考えでEQやコンプいじくると、「やり過ぎ」な音になってしまうらしい。そういう意味では今回、マイクとラインの音量バランスだけで抜ける音にできるのは、とてもありがたい。エフェクト無しできらびやか、ダイナミックマイクでは拾えない帯域がラインで補われている。
レコーディングにおけるディレクションの重要性
バンドメンバー5人のレコーディングをやってみて、いかにディレクションが大事か痛感した。
自分はこの後の編集で何をどこまでできるか理解しているが、メンバーは自分の音がどうなるか、この先の展開がわかっていない。劣悪なモニター環境でのレコーディングに慣れているメンバーもいるが、そうでないメンバーもいる。そういった個人差にどれだけ対応してあげられるか、理解や納得をしてもらえるかで、出音のクオリティが変わる。DAWの機能をフル活用して、出来る限り作業を迅速に、モニター環境を整えたつもりだが、それだけではなく録り始めるときの声がけや、休憩を挟むタイミングなどの「仕切り」も非常に重要だと感じた。
今回のレコーディングは、アコギ担当のメンバーがかなり緊張していて序盤にミスを連発し、だんだん自分のプレイがわからなくなってきたということもあり、かなり煮詰まっていた。そこで、緊張をほぐすために何かできないかとやってみたのが、テレビでスタッフがやってる「ここでボケて!」みたいなアレだ。レコスタのブースなどで録ってるとなかなかできないが、家でレコーディングする際に煮詰まってきたらぜひやってみてほしい。ひと笑いくらいはできるはずだ。そして、後で写真を見て、あまりのつまらなさにびっくりするはずだ。
録音中、緊張感のあるなかで見た時はおもしろかったのに、いま見ると全然面白くない。
あの時は、2人でノリノリで笑っていたのに。
できあがったのがコチラ
できあがったのがコチラ!聞いてみてください~!(2015年8月2日追記)
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